今回の話題は「噛み方」についてです。患者さんに「普段どこで噛みますか?」と尋ねると、多くの方が左右均等に噛むことや、奥歯で噛むのが当たり前だと思っていると答えます。しかし、これは本当に正しいのでしょうか?
今回お伝えしたいのは、奥歯だけで食べるのは誤りであるということです。
今回の話題は「噛み方」についてです。患者さんに「普段どこで噛みますか?」と尋ねると、多くの方が左右均等に噛むことや、奥歯で噛むのが当たり前だと思っていると答えます。しかし、これは本当に正しいのでしょうか?
今回お伝えしたいのは、奥歯だけで食べるのは誤りであるということです。
ところで、皆さんは正しい噛み方を習ったことがありますか?多くの方が「噛み方なんて特に意識せず、みんなと同じように噛んでいる」と思っているかもしれません。しかし、噛み方を学んだことがないということは、誰もが自己流の噛み方をしているということになります。実際、全員が同じように噛んでいるわけではありません。
患者さんへの噛み方の指導は、学生時代の講義でも教えられず、大学病院でも専門的な科は存在しません。しかし、正しい噛み方を習得すれば、歯周病や虫歯の予防だけでなく、肩こり、腰痛、頭痛、口腔乾燥症、白内障、耳のトラブル、手足のしびれなどの症状を防ぐことができると言われています。長年の研究により、こうした結論が導き出されました。
正しい歩き方や正しい姿勢があるように、噛み方にも正しい方法があります。
なぜ私たちがこの問題に注目するようになったかというと、入れ歯の科で歯を失った患者さんと、虫歯や歯周病が全くない患者さん、つまり歯の状態が極端に異なる両者を見てきた経験があるからです。両方を経験した歯科医師でなければ、このような視点を持つことは難しいでしょう。
入れ歯の患者さんは、前歯を使わずに奥歯だけで噛むため、奥歯から歯を失っていきます。これは噛み方が適切でないためです。一方、歯が健康な方々は、前歯から奥歯までバランスよく噛むことができ、これが歯の健康につながっています。
私たちのクリニックでは、健康な歯を持つ方々がどのように噛んでいるかを基に、正しい噛み方を指導しています。また、部分入れ歯を使用している方には、これ以上歯を失わないための噛み方をお教えします。
歯を磨いても虫歯や歯周病に悩んでいる方、頭痛や腰痛、肩こりに苦しんでいる方は、噛み方に問題があるかもしれません。共通して、奥歯だけで噛む傾向があります。総義歯をお使いの方には、煎餅やピーナッツの正しい噛み方を指導いたします。詳しく知りたい方は、ぜひ当院までご連絡ください。
最後に、噛み方を指導している歯科医院は、私が知る限りでは全国でも当院くらいです。適切な噛み方を身につけることで、歯を失うリスクを減らすことができます。ただし、噛み方を変えるには、長年の癖を修正する必要があり、根気と努力が求められます。