抗凝固薬を服薬中の方への歯科治療について

抗凝固薬を服薬中の方への歯科治療について

抗凝固薬について

抗凝固薬を服薬中の方への歯科治療について|大宮駅から徒歩6分の歯医者、大宮いしはた歯科

抗凝固薬は、血液を固まりにくくする薬で、過去に心筋梗塞や脳梗塞、塞栓症を経験された方が服用しています。
これらの薬を服用中の患者さんに抜歯を行うと、止血が難しくなる場合があります。

抗凝固薬を服薬中の歯科治療について

抗凝固薬であるワーファリンは、脳梗塞などの血栓性・塞栓性疾患の治療に使用されており、服用者は数百万人にのぼります。抜歯時にワーファリンを中止すると、血栓塞栓症のリスクが増加し、約1%の患者に血栓塞栓症が発症したという報告があります。

また、抗血小板薬(バイアスピリンなど)を中止すると、脳梗塞発症のリスクが約3倍になるとの報告もあります。血栓塞栓症は一度発症すると重篤な状態となり、予後が悪い場合が多いです。そのため、日本循環器学会のガイドラインでは、「抜歯時には抗血栓薬の継続が望ましい」とされています。

海外のガイドラインでも、PT-INRが2~4の治療域にある場合、重篤な出血のリスクは非常に小さく、逆に血栓塞栓症のリスクが増大するため、抗凝固薬を中止すべきでないとされています。また、患者さんが自己判断で薬を中止することは、血栓塞栓症を誘発する可能性が高まるため、避けるべきです。

出血リスクを軽減するためには、酸化セルロースやゼラチンスポンジなどの止血剤、縫合、圧迫などが一般的に行われています。多くのケースではこれで止血が可能ですが、後出血がある場合は止血シーネやサージカルパックを使用します。いずれにせよ、局所止血処置のみでほとんどの症例が対応可能です。

抜歯後の出血の原因は、抗凝固薬自体よりもむしろ、局所の炎症や抜歯時の周囲組織の損傷、不適切な局所処置に起因することが多いです。

薬の併用についてのリスクや禁忌

口腔外科処置に限らず、抗凝固薬ワーファリンと抗菌薬(ペニシリン系、セフェム系など)、あるいは消炎鎮痛薬(アセトアミノフェン、メフェナム酸など)を併用することで、抗凝固薬の血中濃度が上昇し、出血リスクが増加することがあるため、併用には注意が必要です。

また、口腔カンジダ症の治療に使用される抗真菌薬のイトリゾールは、抗凝固薬の作用を増強し出血リスクを増大させるため、プラザキサとは併用禁忌、ワーファリンとは併用注意とされています。このように、薬剤の相互作用にも注意が必要ですので、患者さんは自分が服用している薬を正確に歯科医師に伝えることが非常に重要です。

代表的な抗凝固薬

  • 抗凝固薬: ワーファリン、プラザキサ、イグザレルト
  • 抗血小板薬: パナルジン、バイアスピリン、プレタール、エパデール、アンプラーグ、プラビックス、ドルナー
  • 冠拡張薬: ペルサンチン
  • 血管拡張薬: オパルモン

抗凝固薬を服用中で疑問がある方や、上記の薬を服用中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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