インプラントは天然歯と異なり、歯磨きをしなくても虫歯になることはありませんが、口腔内の衛生を保たないと、最悪の場合、インプラントが脱落する可能性があります。高額な治療費をかけて手に入れたインプラントを長く使い続けるためには、定期的なメンテナンスが重要です。ここでは、インプラント治療後の定期メンテナンスのメリットとその方法をご紹介します。

• インプラント周囲炎などの病気予防
  インプラントは人工物なので虫歯にはなりませんが、細菌感染に弱く、特に歯周病菌が原因の「インプラント周囲炎」にかかるリスクがあります。インプラント周囲炎は初期段階では自覚症状が出にくく、見た目も変わらないため厄介です。定期的に歯科医院で口腔内を清掃してもらうことで、インプラント周囲炎を予防し、もし罹患しても初期段階で治療できるため、最悪の事態を防げます。
• インプラント保証制度のため
  当院で使用しているストローマンインプラントの10年残存率は96%と高いですが、定期的なメンテナンスを受けないと保証の対象外となります。定期メンテナンスを受けることで、無用なリスクを回避し、インプラントの寿命を延ばすことができます。
• インプラントの寿命を延ばすため
  定期メンテナンスを受けることで、病気の早期発見・治療が可能になり、噛み合わせの調整も行われるため、インプラントの破損リスクが減ります。また、歯ぎしりや食いしばりのある患者様には、マウスピースの使用を勧められることもあります。

インプラントを長持ちさせるためには、歯科医院での定期的なメンテナンスと自宅での口腔ケアが必要です。

歯科医院で行うメンテナンス

• 歯や歯茎のチェック：出血や腫れ、膿がでていないかを調べます。
• 咬合調整：噛み合わせに歪みがないか確認し、正しい咬合を維持します。
• 口腔内の清掃：歯垢や歯石、磨き残しを綺麗にします。
• 生活指導：甘い物やタバコなどのインプラントに悪影響のある生活習慣に問題がないか確認します。
• ブラッシング指導：正しい歯磨き方法をチェックし、指導します。
• レントゲン撮影：レントゲンを確認してインプラントに問題がないか確認します。
  ※自覚症状や異常が確認された場合に行います。

自宅でできるメンテナンス

• 日常のオーラルケア：歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも併用して歯垢を取り除きます。ただし、粒状の研磨剤が入った歯磨き粉は人工歯を傷つける可能性があるため、使用を控えるか、顆粒研磨剤がないタイプを使用してください。詳しくは大宮いしはた歯科までご相談ください。