はじめに
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、ジストロフィン遺伝子変異によって小児期に発症する筋ジストロフィーの代表的疾患です。男児出生の約3500名に1名ほどの頻度で発症するとされています。
筋ジストロフィー患者の多くは幼少期の歩行異常により発症が認められ、10代前半には歩行が難しくなっていきます。
10代後半には呼吸も難しくなり、自然経過では20歳頃に死に至る病です。周囲の人々が学生生活を送る中、ベッドの上で命の終わりが近づくのを待つしかないという筋ジストロフィー患者の気持ちは、想像に堪えません。
このデュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療薬、遺伝子治療薬〝エレビジス点滴静注〞が、2026年2月20日より保険適用されました。使用できる患者に条件こそありますが、エレビジスはたった一度の点滴で筋肉の崩壊を防ぐことが期待できます。
1患者当たりの薬価は3億497万2042円と高額で、一般市民からするとなかなか手が届く物ではありません。しかし保険適用や医療費助成制度により、治療薬として検討できるようになりました。
不治の病に耐える日々は、患者当人は勿論、その家族も計り知れない不安と労力に耐える時間です。一度の点滴で、そんな人々が救われる新薬の登場は、大変喜ばしいことと感じます。
またこの薬によって、治せぬ苦しみと付き合ってきた医療従事者の心身的負担も軽減されることでしょう。筋ジストロフィーを始めとした様々な病の研究が進むことで、医療の現場が変化し、日本の医療の明日がもっと明るいものになることを願ってやみません。
本書『明日の医療を支える信頼のドクター 2026年版』には、患者のために自身を日々進歩させんと励み、向き合い続けてきたドクターの皆様にご登場いただきました。
内科、外科、整形外科、小児精神科、脳神経内科、眼科、小児科、再生医療、歯科など、様々な科の、多様な考えを持つ皆様にお話を伺いましたが、どの方も真摯に医療に向き合うドクターばかり。そんな彼ら、彼女らが様々なアプローチから患者に寄り添う姿は、まさに明日の医療を支える医療人の鑑
とも言えるでしょう。
最後に、日々の診察でご多忙の中、取材にご協力いただきましたドクターの皆様、並びにスタッフの皆様に心より御礼申し上げます。本書が読者の皆様と、未来を支えるドクターの方々を繋ぐ一助に。
また、読者の皆様が医療への興味関心、理解を深めるための力となりましたら甚だ幸いです。
2026年4月
株式会社ぎょうけい新聞社




