当院では、生涯にわたる健康をサポートすることを基本的な理念としています。
私たちは、痛みがないだけではなく、快適な状態を生涯にわたって維持するお手伝いをしています。健康寿命を延ばすためには、80歳を超えてもきちんと噛めることが重要です。そのため、治療計画を提案する際には、口全体を一単位と捉え、最善の治療計画を提案しています。特定の部位だけを治療するのではなく、口全体の健康を考慮した治療を行っています。それは、患者さんのためになるからです。
患者さんとは長いお付き合いになりますので、当院の理念を理解していただいた上で治療を受けていただきたいと考えています。そのため、当院の理念に共感し、自身の歯を大切にしたい方、頻繁に歯科医院に通いたくない方、生涯にわたってしっかり噛んで食事を楽しみたい方にご来院いただきたいと願っています。痛みがあったり、詰め物が外れた時だけ歯科医院に行くのでは、最終的に歯を失うことになり、患者さんのためにはなりません。
当院に来院された患者さんの再治療をなるべく減らし、
生涯両奥歯でしっかりと噛めるようにする
私たちの願いは、一人ひとりの患者さんに、歯を大切にし、健康で楽しい生活を送っていただくことです。
歯科医療を通じて患者さんの健康生活をサポートすることが私たちの使命と考えています。そのため、私たちは一つ一つの治療を患者さんと相談しながら進めていきます。
1つの症状に対して様々な治療方法がありますので、私たちは歯科の専門家として、患者さんに最適と思われる治療方法をご提案します。ただし、これを押し付けることは決してありません。
価値観やライフスタイル、経済状況などは一人ひとり異なりますので、メリット・デメリットをご説明した上で、患者さん自身に選んでいただいております。そして、患者さんに選択していただいた以上は、私たちは最大限の努力を惜しみません。
ご自身のリスクを知っていただくために、当院では基本的に全患者さんに唾液検査を行っています。皆様に受けていただきやすいように、検査は1,500円(税込)という低価格で提供しており、患者さん自身が自分の口のリスクを知り、さらに自分の口の中に興味を持っていただけるよう努めています。
多くの患者さんが、医科と同様に歯科でも保険診療で十分な治療が受けられると考えていますが、これは誤解です。歯科治療において、保険診療では使用できる材料が制約されており、痛みを取り除く最低限の治療しかできません。そのため、噛む機能を最低限回復させることはできますが、長期間にわたり良好な状態を維持することは難しいのです。保険診療は、生活保護の方が受けられる最低限度の治療を提供するものです。保険治療では、快適性や審美性、健康面、そして良好な状態を長持ちさせることは考慮されていません。ちなみに、海外では歯科治療は基本的に自費診療です。簡単に言えば、保険治療＝制限された治療、自費診療＝世界標準の治療と考えてください。
例えば、入れ歯に関しては、保険診療では使用できる材料が限られているため、自費診療に比べて違和感が少なく、長持ちし、よく噛めるものを作ることはできません。
また、詰め物や被せ物に関しても、戦後の材料難の時代から約75年間、パラジウムという金属が使われ続けているという状況があります。これだけ時代が進んでいるのに、詰め物や被せ物の材料が変わらないのは異常だと思いませんか？実際、パラジウム合金や銀合金などの金属が歯科材料として使用されているのは、日本だけです。例えば、ドイツなどの医療先進国では、パラジウム合金が体に与える悪影響を考慮し、すでに使用されていません。
改めてお伝えしたいのは、保険診療は最低限の機能を回復させる治療であり、口の健康を良い状態で長持ちさせるものではないということです。この問題を解決するのが自費診療です。
日本の歯科治療の実に7割がやり直し治療であることは、保険診療が主流であることと深い因果関係があります。
保険診療では、国が定めた範囲内で治療方法や材料、薬が決められています。そのため、保険診療は「国民皆保険」の理念に基づき、国民が平等に受けられる最低限度の機能回復を目的としています。
自費診療には、治療方法や使用する材料に制限がありません。これは、最低限の機能回復を超え、噛み心地や審美性、再発リスクの低減などを追求した治療が可能であることを意味します。
保険診療でも長持ちする場合がありますが、多くのケースでは治療が5年程度でやり直しが必要になります。日本の歯科治療の約7割がやり直し治療と言われていますが、当院では適切な材料を用いることで、患者さんのお口の中を清潔に保ち、健康を維持することを目指しています。
神経を取った歯は、神経が残っている歯と比べて割れやすく、ひびが入りやすいです。そのため、当院では可能な限り神経を取らない治療を重視し、特に虫歯が深いケースではセラミックによる治療を推奨しています。セラミックは滑らかで口の中を清潔に保ちやすい素材であり、長期的に見るとお口の健康、さらには全身の健康を維持しやすくなります。
当院では、銀歯をセラミックに替えることで口の中の違和感が改善し、口の中がすっきりした、または人前で笑えるようになったという喜びの声を多く頂いています。また、手の痒みが改善したという患者さんもいらっしゃいます。
患者さんにはぜひ、自分の歯の価値について考えていただきたいです。通常、親知らずを除くと口の中には28本の歯があります。もしこれがインプラントだとしたら、1本40万円として合計1120万円以上の価値があります。実際には、歯はインプラントよりも優れているため、その価値はさらに高いと考えられます。私は、自分の歯には100万円以上の価値があると考えています。歯を失った患者さんには、その事実と向き合い、歯の価値を理解していただきたいのです。たまに「歯に10万円もかけられない」と言われることがありますが、私は驚きを禁じ得ません。
食べることは人間の基本的な欲求の一つであり、健康に生きるためにはしっかりと噛むことが必要です。歯に価値を見出さない方は、自身の健康を保つことに関心がないのかもしれません。
健康な状態を維持するためには、定期的な歯科検診が必要です。多くの方が人間ドックを受けて全身の健康を確認するように、歯科検診も虫歯や歯周病の有無を確認し、問題があれば早期に対処するために受けるべきです。当院では、患者さんが自身の歯を大切にし、口の中の健康を重視する方に来院していただきたいと願っています。
私たちは、歯科医療の仕事に誇りを持ち、真剣に取り組んでおります。患者さんには私たちの思いを理解し、歯の価値を大切に考えていただけることを心から望んでいます。
