顎関節症の治療には、薬物療法やマウスピースの使用、セルフケアなど多様な方法があります。痛みや違和感を早く取り除くためには、正しい治療法の知識が欠かせません。
この記事では、顎関節症の具体的な治療方法とセルフケアの方法について紹介します。また、悪化を防ぐための注意点も併せて理解し、快適な生活を目指しましょう。
顎関節症の治療には、薬物療法やマウスピースの使用、セルフケアなど多様な方法があります。痛みや違和感を早く取り除くためには、正しい治療法の知識が欠かせません。
この記事では、顎関節症の具体的な治療方法とセルフケアの方法について紹介します。また、悪化を防ぐための注意点も併せて理解し、快適な生活を目指しましょう。
顎関節症の治療方法は歯科医院によって異なる場合があります。また、症状に応じて複数の治療方法を併用することもあります。以下に具体的な治療方法を紹介します。
顎関節症は、顎の使い方の癖や噛み方の偏りが原因です。運動療法では、正しい口の使い方を指導し、ストレッチで運動機能を改善します。対症療法を繰り返しても再発することが多いため、根本的な治療が重要です。当院では、生活習慣や筋肉の使い方を診察しながら運動療法を行い、顎関節症を原因から治療しています。
具体的な運動療法には以下があります。
理学療法は、電気刺激やマッサージで顎周辺の筋肉の緊張を改善し、痛みを軽減する方法です。理学療法には物理療法と運動療法の2種類があります。
薬物療法では、顎関節や咀嚼筋の痛みに対して消炎鎮痛薬を使用します。筋肉の緊張が強い場合にも薬を使用することがあります。症状に応じて薬の種類や服用方法を調整します。非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)が使用されますが、顎関節症に適応されているのはインドメタシンとアンフェナクナトリウムのみです。
副作用として消化器障害が起こることがあり、服用中の薬がある場合は医師に伝える必要があります。薬物療法は症状軽減を目的とする対症療法であり、根本的な治療には運動療法や生活改善が必要です。
スプリント療法は、マウスピースを使用する方法です。マウスピースは咀嚼筋の緊張緩和や顎関節部への負荷軽減を目的としています。適切な効果を得るためには、専門の歯科医師による管理の下で行うことが重要です。
次に、自宅でできるセルフケアについて紹介します。実践する前に、注意点も理解しておきましょう。
咬筋は、耳たぶから指2~3本分進んだあたりにある筋肉で、噛みしめたときに盛り上がる部分です。1~2本の指を当て、少し痛みが出る程度の強さで円を描くように動かします。朝晩5~10分行います。
側頭筋はこめかみ部分や耳の上あたりに広がる筋肉です。咬筋と同様にマッサージし、朝晩5~10分行います。
顔と視線を斜め上に向け、大きく口を開けます。手で口の両側をすぼめながら上下に口を大きく開けると効果的です。朝晩5~10回行います。
マッサージやストレッチは筋肉の血流を良くし、顎の緊張を取る効果があります。入浴中やお風呂上がりに行うとより効果的です。ただし、顎関節痛障害がある場合は悪化の原因となることがあるため、医療機関での検査を受けた後に行ってください。
顎関節症の原因は生活習慣にあることが多いです。就寝時の体勢や姿勢を意識し、硬いものを避けて柔らかい食事を心がけましょう。
上下の歯を接触させる癖(TCH)は顎関節症の原因となります。歯の接触がないかを意識して過ごしましょう。
インターネットの情報のみで判断したり、自己判断で古いマウスピースを再利用することは症状を悪化させるリスクがあります。市販の鎮痛剤の過剰服用も避けましょう。通販サイトで購入するオーダーメイドでないマウスピースも適切ではありません。
顎関節症の治療は専門的な知識と技術が必要です。早めに検査を受け、悪化を防ぐためにも専門医に相談しましょう。
自己判断せず、歯科医に受診して適切な治療を受けましょう。日常の癖や姿勢にも注意し、痛みや違和感のない生活を目指しましょう。当院の顎関節症治療については、当サイトの「顎関節症」解説ページをご覧ください。
KAZUKI.ISHIHATA